掻敷(読み)かいしく

精選版 日本国語大辞典 「掻敷」の意味・読み・例文・類語

かい‐し・く【掻敷】

〘他カ四〙 (「かきしく(掻敷)」の変化した語) 平らに広げのべる。敷く。また、食物を器に盛る時、葉などを下に敷くことをいう。
狂歌徳和歌後万載集(1785)一〇「庖丁がとく牛島のあらひ鯉かいしく芦のはさへこぼれず」

かい‐しき【掻敷】

〘名〙 器に食物を盛る時、下に敷くもの。多くナンテンヒバユズリハなど、ときわ木の葉や、葉のついた小枝。のちには紙も用いた。
兵範記‐仁平二年(1152)正月二六日「一折敷居鯉膾、有掻敷如腹赤」

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デジタル大辞泉 「掻敷」の意味・読み・例文・類語

かい‐しき【×掻敷/皆敷/×苴】

食物を器に盛るとき、下に敷くもの。多くはナンテンヒバユズリハなど常緑樹の葉で、後には紙も用いた。

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食器・調理器具がわかる辞典 「掻敷」の解説

かいしき【掻敷/皆敷/苴】

うつわに盛る食べ物神饌(しんせん)(神への供物(くもつ)にする飲食物総称)の下に敷く木の葉。多く南天(なんてん)、柏(かしわ)などの常緑樹の葉を用い、のちには紙も用いた。

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