接触反応戦争(読み)せっしょくはんのうせんそう(英語表記)catalytic war

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「接触反応戦争」の意味・わかりやすい解説

接触反応戦争
せっしょくはんのうせんそう
catalytic war

触媒反応戦争とも呼ばれる。第三国間で始った核戦争に,誤って核保有国が加わるという核戦略用語。核保有国であるA国がB国に対して核ミサイルを発射した場合に,C国が自国に対する攻撃が始ったと誤って判断し,A国に対して核ミサイルをもって「報復攻撃」を加えることによって引起される戦争。第1世代核運搬体系の時代には,ミサイル発射準備に時間がかかったために,A国のミサイルの目標を判断できる前に発射準備に入らなければならなかったが,現在では短時間に発射しうること,堅固化がはかられつつあること,さらに偵察衛星ホットラインなどによって,接触戦争の危険は減ったといえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android