掛・懸・係・繋(読み)かかる

精選版 日本国語大辞典 「掛・懸・係・繋」の意味・読み・例文・類語

かか・る【掛・懸・係・繋】

〘自ラ五(四)〙
[一] ある場所、ある物、人などについて事物や人が支えとめられる。また、あるものにかぶせる。
① ある場所に物の一部がついて垂れ下がる。
※古今(905‐914)恋五・七七三「今しはとわびにし物をささがにの衣にかかりわれをたのむる〈よみ人しらず〉」
徒然草(1331頃)一三八「御帳にかかれるくす玉も」
※東京の三十年(1917)〈田山花袋〉私と旅「大きな白いカアテンのかかった窓から」
② 事物が他の物の表面におおいかぶさる。また、おおうようになびく。
※万葉(8C後)一三・三三二五「つのさはふ石村(いはれ)の山に白たへに懸有(かかれる)雲は皇(すめらみこ)かも」
※源氏(1001‐14頃)若紫「なよよかなる御ぞに髪はつやつやとかかりて」
※満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉二二「寝床には雪の様な敷布(シート)が掛(カカ)ってゐる」
③ 倒れないように物や人に支えられる。もたれる。すがる。よりかかる。
※蜻蛉(974頃)上「車さしよせて乗らんとて、かきおこされて、人にかかりてものす」
海道記(1223頃)竹の下より逆川「樹の根に縋(カカリ)て腰をかがめ」
④ 船が、いかりをおろしてまたは岸につながれてとまる。停泊する。
※永久百首(1116)雑「うなはらやはかたのおきにかかりたる唐舟(もろこしぶね)にときつくるなり〈源兼昌〉」
滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)六「やがて堤に船をこぎよせ、しばらくかかりて見合せけるが」
⑤ 開かないように、鍵や錠でとめられる。
※身上話(1910)〈森鴎外〉「箪笥の鍵の掛かる処へ入れてゐると」
⑥ (竿秤(さおばかり)にぶら下がるというところから) はかりにのせられる。また、物の重さがはかりの目盛りに現われる。
日葡辞書(1603‐04)「ヒャクメ cacatta(カカッタ)
浄瑠璃・釈迦如来誕生会(1714)三「此はかりでをのれが身がかからふか。すねをひけとねめつくる」
⑦ 鳥がとまる。
※日葡辞書(1603‐04)「タカガ キニ cacaru(カカル)
⑧ 高い所に掲げられる。日や月が空にあることにもいう。
※大鏡(12C前)二「よろづのやしろに額のかかりたるに」
※海道記(1223頃)大岳より鈴鹿「上弦の月峯にかかり」
⑨ (鍋など上からつるしたところから) 煮たきするために、火の上に置かれる。
※落語・閉込み(1897)〈三代目柳家小さん〉「突然(いきなり)火鉢にかかって居た鉄瓶を投げますと」
[二] 機能を持つもののはたらきの支配下に入る。そのはたらきの対象となる。
① 人の心や目などにとまる。
※万葉(8C後)五・八〇二「瓜食(は)めば 子ども思ほゆ〈略〉眼交(まなかひ)に もとな可可利(カカリ)て 安眠(やすい)し寝(な)さぬ」
※竹取(9C末‐10C初)「かくや姫のみ御心にかかりてただひとりずみし給ふ」
※平家(13C前)六「さ様に叡慮にかからせましまさん事、何条事か候べき」
② 話題や議題として出される。
※日葡辞書(1603‐04)「ヒトノ クチ、または、コトバニ cacaru(カカル)
③ とがったもの、巻きつくようなものなどにひっかかる。特に、獣、鳥、魚などが、わな、網、針などにとらえられる。
※書紀(720)神代下(兼方本訓)「時に川鴈有りて、羂(わな)に嬰(カカリ)て困厄(たしなむ)
※自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉湘南随筆「鰺のあの字もかからない」
④ ((二)③の比喩的用法) 仕組んだ計画にはまる。
※それから(1909)〈夏目漱石〉一一「彼は今日迄嫂(あによめ)の策略にかかった事が時々あった」
⑤ 力を持つものによって危害を受ける。傷つけられたり、殺されたりする。
※平家(13C前)一一「わが身は女なりとも、かたきの手にはかかるまじ」
⑥ 裁判などに持ち出される。また、機械などで処理される。「裁判にかかる」
⑦ 一方的な力をふるうものにとりあつかわれる。
※人情本・閑情末摘花(1839‐41)初「女にかかっちゃア思ひの外弱いかも知れねへ」
※兵隊の宿(1915)〈上司小剣〉七「あきまへんわい〈略〉兵隊さんにかかるとなア」
[三] 生命や経費など、大切なものが、相手のなりゆきのままとなる。
① 他人の世話になる。助けてくれるものとして頼みにする。たよる。
※大和(947‐957頃)一四二「若き時に女親(めおや)はうせ給ひにけり。継母の手にかかりていますかりければ」
※米沢本沙石集(1283)一〇末「供(くれう)供米にもかかり、施物の外、いかでか身をたすくべき」
太平記(14C後)六「只併(しかしながら)神明仏陀の擁護に懸れり」
② 医者に診察、治療をしてもらう。
※仮名草子・竹斎(1621‐23)下「へたの医師(くすし)にかかりつつ」
③ 貴重なものの成否が、なりゆきに左右される。
小学読本(1884)〈若林虎三郎〉四「此の度の戦は実に天下忠安危の係る所なれば」
④ 費用、時間、人手などが消費される。必要である。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「第一まア手がかからねへで、貧乏人には能(いい)利方だ」
※門(1910)〈夏目漱石〉三「電車の終点から歩くと二十分近くも掛(カカ)山の手の奥丈あって」
[四] 作用の目標となる。また、影響力の大きい作用が及ぶ。
① 反応を求めるような作用が及ぶ。
※滑稽本・古朽木(1780)二「実(げ)に有難(ありがたい)と声がかかり」
※坑夫(1908)〈夏目漱石〉「恰も別世界から電話がかかった様なもので」
日本橋(1914)〈泉鏡花〉九「些(ちっ)とも私、此の節かかって来ないんですもの」
② ずっと続いて、ある箇所、時期から他の箇所、時期にまでわたる。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「よく咲きこぼれたる藤の花の、夏にかかりてかたはらに並ぶ花なき」
③ 一方から他方へ通り越す。通り過ぎる。
※能因本枕(10C終)五「御嶽、熊野、かからぬ山なくありくほどに」
※咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「有時、法印下山の時分、大なる重箱をもってかかり」
※青べか物語(1960)〈山本周五郎〉 SASE BAKA 「ちょっと鼻にかかる、あまったれたような話しぶりと」
④ ある場所や時期の初めの部分に至りつく。さしかかる。
※平家(13C前)一二「都へ帰り入、北国にかかて、終に奥へぞ下られける」
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)白川の関「白川の関にかかりて、旅心定りぬ」
⑤ 敵対して、相手に向かって行く。攻め進む。おそいかかる。
※今昔(1120頃か)二九「鰐(わに)来て虎に懸ると見る程に」
※平家(13C前)一一「大長刀うち振ってかかりければ」
⑥ 交渉する。抗議を申し込む。
洒落本・二蒲団(1801)「けふは茶屋へかかってきっとたださねばならぬ」
⑦ 雨、雪、涙などが落ちてきてあたる。また、水や泥がはねたりしてあたる。
※大和(947‐957頃)一六八「蓑も何も涙のかかりたるところは血の涙にてなむありける」
※新古今(1205)羇旅・九二六「いそなれぬ心ぞたへぬ旅ねするあしのまろ屋にかかる白浪〈源師賢〉」
※東京灰燼記(1923)〈大曲駒村〉四「内務省も焼けて居る。大蔵省も来る時に火が掛った」
⑧ 神が乗り移る。憑(つ)く。
※書紀(720)仲哀八年九月(熱田本訓)「時に神有(まし)て、皇后に託(カカリ)て誨(をしへ)まつりて曰く」
⑨ (⑦の比喩的用法) 情愛、恩恵などが及ぶ。
※風雅(1346‐49頃)雑下・一八二一「沈む身と何歎きけん佐保川の深き恵みのかかりける世に〈藤原内経〉」
文明開化(1873‐74)〈加藤祐一〉初「其死を憂ふる体の、容子(やうす)にも見ゆる故、人情愛憐のかかる理で」
⑩ (⑦の比喩的用法) 好ましくないこと、病気、災害、刑罰、迷惑などが身に及ぶ。ふりかかる。
※大唐西域記巻十二平安中期点(950頃)「我か子疾に嬰(カカレ)り」
※浄瑠璃・出世景清(1685)四「文王は羑里(ゆうり)にとらはれ、公冶長は刑戮(けいりく)にかかれり」
※尋常小学読本(明治三七年)(1904)八「思はぬさいなんにかかりたるときの」
※真理の春(1930)〈細田民樹〉手形の手品師「二重支払ひの詐欺にかかった時」
⑪ 強制する力、重み、また色あいなどが加わる。「圧力がかかる」「責任がかかる」
※俳諧・奥の細道(1693‐94頃)草加「痩骨の肩にかかれる物先(まづ)くるしむ」
※安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「まがひ八丈のきいろへくろみのかかりたる小そで」
⑫ 機械が働くようになる。また、道具を働かせた結果が現われる。
※今年竹(1919‐27)〈里見弴〉伸び行く「玄関の土間に箒目がたった、どの鍋の蓋にたわしがかかった〈略〉といふ風な」
※曠野(1964)〈庄野潤三〉六「エンジンがかかるまでに」
⑬ 文法で、ある語句の働きが、他の語句に及んでいく。⇔受ける
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三「うまじものあべ川とかかり、あさもよし、きとうけて、昼くふもよし」
⑭ 能楽で、謡曲が拍子に合わない部分から合う部分へ移る。拍子に乗る。現在では、主に謡(うたい)や囃子(はやし)が勢いづいて力を強めたり、テンポを速めたりするのにいう。
※風姿花伝(1400‐02頃)一「やうやう声も調子にかかり」
⑮ 音曲と所作とがうまく合う。
※難波土産(1738)発端「惣して浄るりは人形にかかるを第一とすれば、外の草紙と違ひて文句みな働を肝要する活物なり」
⑯ 交尾する。
※土井本周易抄(1477)五「媱乱にして、あれこれにかかりあるいたなりぞ」
[五] 造作や設備が、ある場に作り設けられる。
① 両端が支えられて、間に渡される。一方から他方へつながる。また、架設される。
※俳諧・泊船集書入(1698‐1715)「新両国の橋かかりければ みな出(いで)て橋をいただく霜路哉〈芭蕉〉」
※道草(1915)〈夏目漱石〉八〇「産婆の宅には電話が掛(カカ)ってゐたけれども」
② (なわ、ひもなどが)他の物のまわりに巻きつけられる。
※平家(13C前)九「馬の足にかかりける大綱どもをばふつふつとうちきり」
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋「水引の掛った奉書包を取出したが」
③ 張りめぐらしたり、組み立てたりして作られる。
※俳諧・幽蘭集(1799)「古池やかはづ飛こむ水の音〈芭蕉〉 芦のわか葉にかかる蜘(くも)の巣〈其角〉」
ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉「そこに屋台が掛かってゐて」
④ (小屋を組み立てて行なったところから) 芝居、演芸、見世物などが興行される。
※をさめ髪(1900)〈永井荷風〉一「到る処梅之助の掛(カカ)る席亭は非常な大入で」
※最後の時(1966)〈河野多恵子〉「西部劇とイタリア映画が掛っているらしかった」
[六] 物事にあるつながりを持つようになる。
① あるつながりができる。関係する。
※枕(10C終)二七八「かしこき御ことにかかりてかたじけなけれど」
※今鏡(1170)五「わづらはしき事にかかりぬと思ひながら」
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉欧羅巴各国に行く「外交の機密に係(カカ)る恐ろしいものである」
② 他人の事件や仕事などに関係して、罪や損害などを受ける。まきぞえをくう。また、責任を負う。身に引き受ける。
※書紀(720)顕宗元年五月(図書寮本訓)「事、謀りて皇子押磐を殺すに連(カカリ)ぬ」
※後拾遺(1086)雑三・九九六・詞書「静範法師、やはたの宮の事にかかりて伊豆国に流されて」
③ そのことを集中して行なう。専心する。かかりきりになる。
※伊勢物語(10C前)八二「酒をのみ飲みつつ、やまと歌にかかれりけり」
※歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二「小事に懸り大事を捨ても大事ないか」
④ 処理のためにある物事に関係する。
※滑稽本・早変胸機関(1810)「お長屋がかかって、詫言をしてもらった事が五たびだ」
⑤ 物事をやり始める。着手する。とりかかる。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第一四「操取たて銀本のかね 津の国のただしき山に懸ったか」
※くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉二「近日其計画に着手(カカ)る筈だと打明けて」
⑥ そうなることに決まっている。必ずそうなる。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「秩父絹じゃア切れるにかかってゐるから」
⑦ ある物事によって成り立つ。そのことに関連して生ずる。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「『ユタ、センタラル』会社の銕道も、此人の私社にかかる」
※裁判所法(1947)一六条「刑法第七十七条乃至第七十九条の罪に係る訴訟の第一審」
[七] 他の動詞の連用形に付けて補助動詞的に用いる。
① 上の動詞の表わす動作、作用が、ある物に向けられる意を表わす。
※万葉(8C後)四・六九五「恋は今はあらじとあれは思へるを何処(いづく)の恋そつかみ繋有(かかれる)
※徒然草(1331頃)二一八「下法師に、狐三つ飛びかかりて」
② 上の動詞の表わす動作、作用が、始まりそうになる、また、始まってその途中である意を表わす。
※落窪(10C後)四「母北の方、異兄弟(ことはらから)たち、ただ爰になん来かかる」
※小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉五「再び跳り超えむとしてまた墜ちかかりたるが」

かかり【掛・懸・係・繋】

〘名〙 (動詞「かかる(掛)」の連用形の名詞化)
① 女の髪の垂れ下がっている様子。髪の下がり具合。また、その髪。
※源氏(1001‐14頃)若菜下「御ぐしのかかりはらはらときよらにて」
② 世話になること。頼ること。また、頼りとするもの。
※十訓抄(1252)一「我にしたがひたりしもの、十が九は亡び失ぬ。城もなし、かかりもなし」
③ 倒れたり、落ちたりしないように、物や人を支えとめるもの。よりかかりやひっかかり。釣り針では、釣れた魚のはずれるのを防ぐための鐖(あぐ)をいう。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉五「吾輩の爪は一縷(いちる)のかかりを失ふ」
④ あるつながり。関係。かかわり。
※玉塵抄(1563)一〇「わるい者によりそえば、おのれとわるうなるぞ。よいかかりはえせぬぞ」
※浮世草子・世間胸算用(1692)二「かかりのない茶屋に行て」
⑤ (係) ある特定の事柄に関する仕事を受け持つこと。担当。また、それを受け持つ人や役目。あるいは、受け持っている場所。現在、官庁や会社などでは、多く、「部」「課」の下に置かれる部署の一つ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉緒方の塾風「直(すぐ)にそれぞれ掛(カカ)りの手分けをした」
⑥ 物事を始めるきっかけ。手がかり。
※浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中「七本松から跡先に是迄伺ひ参りしが、あたまのかかりがどふもなく」
⑦ 入り口。
※天正本狂言・鶏聟(室町末‐近世初)「おざしきまでははばかりなりとて、かかりのきわにぞ立たりける」
⑧ ある期間のはじめ。
※茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉農夫の自慢「畦(うね)を真っ直に耕作を済ますのは、丁度秋のかかりだよ」
⑨ 物事を行なうのに必要な費用。入費。
※浮世草子・好色二代男(1684)八「借米百石、是も万事かかり引て、七拾五石でわたし」
※魔風恋風(1903)〈小杉天外〉後「費用(カカリ)も二人で下宿するその半額で済まさるる」
⑩ 分銅のことか。
※観智院本名義抄(1241)「銖 カカリ」
⑪ 建物、庭などの造り。かまえ。
※虎寛本狂言・鐘の音(室町末‐近世初)「此大門のかかりなどは、誠に今迄の寺々とは格別なもので御ざる」
※人情本・英対暖語(1838)初「庭のかかり広けれども」
⑫ 顔、姿、身なりなどの様子。外見による趣、感じ。
※車屋本謡曲・鉢木(1545頃)「枝をため葉をすかして、かかりあれと植置きし」
※御伽草子・文正草子(室町末)「姿かかりまことにいつくしさたとへん方なし」
⑬ 能楽、和歌、連俳などで、表現、あるいは表現の様式。また、表現からにじみ出る風情、情趣。
※米沢本沙石集(1283)五本「詞ばのかかり、実に学生の歌と覚へて、をかしくこそ侍れ」
※風姿花伝(1400‐02頃)物学条々「いかにも思ひ入たるすがたかかり肝要たるべし」
⑭ 蹴鞠(けまり)をするための場所。また、その垣に植えた樹木。普通は北東に桜、南東に柳、北西に松、南西に楓を植えた。
※源氏(1001‐14頃)若菜上「はれてよしあるかかりの程をたづねてたちいづ」
⑮ 能楽や近世邦楽で、囃子事(はやしごと)の初段の前に奏する部分。
※歌舞伎・児雷也豪傑譚話(児雷也)(1852)二幕「木の頭(かしら)にて獅子とらでんのかかりになり、此の道具よろしく廻る」
⑯ 囲碁で、隅に打った相手の石を攻めること。
⑰ (係) 文法上、句の陳述に働きを及ぼすこと。また、そういう働きをする助詞。→係助詞
※詞玉橋(1826‐46)一「係(カカリ)とは静辞のも・に・を・は・ば・の・が・ぞ・や・か・こそ等言詞動辞に繋け静辞に合せ等して上の意を下へ云係て」
⑱ 釣りで、水中の障害物。根がかり。
※幻談(1938)〈幸田露伴〉「かかりといふのは〈略〉釣鉤(つりばり)を入れることも困難なやうなひっかかりがあるから、かかりと申します」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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