捺(漢字)

普及版 字通 「捺(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 11画

[字音] ナツ・タツ
[字訓] おす・おさえる

[字形] 形声
声符は奈(だい)。〔集韻〕に引く〔字林〕に「搦(ぢやくせう)する(おさえてはらう)なり」、また〔広韻〕に「手もて按(おさ)ふるなり」とあり、わが国では印をおすことを押捺という。また織物文様を型染めすることを捺染(なつせん)という。書法で、斜め右下筆勢を加えて(たく)をなすことを、捺という。

[訓義]
1. おす、おさえる、おさえつける。
2. かすめる、からめるようにかすめる。
3. 書法で、右下に筆勢を加えることを波(はたく)という。

[古辞書の訓]
名義抄〕捺 オス・オサフ・サス・トドム・ハリ・オソフ 〔立〕捺 トドム・イタス・オス・サス・カナヤキサス

[熟語]
捺印捺抉捺瑟・捺染・捺鉢捺落
[下接語]
押捺

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android