振切（読み）ふりきる

精選版 日本国語大辞典

ふり‐き・る【振切】

〘他ラ五（四）〙

① 強く振って、まといついている物などを放す。つかまえられている袖や手などを、強く振ってはずす。

※寛永刊本蒙求抄（1529頃）二「奮_レ衣はふりきって入たぞ」

② 引き止めるのをきっぱりと断わる。頼みや願いを思い切って拒絶する。

※日葡辞書（1603‐04）「Furiqitte(フリキッテ) イヤト マウス」

※城外（1936）〈小田嶽夫〉「かの女が若し私の懇情を振り切って行ってしまったなら」

③ 後から追いあげてくるものを、最後まで追いつかせない。「二位の選手を振り切ってゴールにはいる」

④ 十分に振る。「バットを振り切る」

ふり‐き・れる【振切】

〘自ラ下一〙 計器の針が回り過ぎて目盛りの外へ出る。

出典　精選版 日本国語大辞典