抗コリン性気管支拡張剤(読み)コウコリンセイキカンシカクチョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「抗コリン性気管支拡張剤」の解説

抗コリン性気管支拡張剤

製品名
《アクリジニウム臭化物製剤》
エクリラジュヌエア(杏林製薬
《イプラトロピウム臭化物水和物製剤》
アトロベントエロゾル(帝人ファーマ)
《ウメクリジニウム臭化物製剤
エンクラッセ(グラクソ・スミスクライン)
《グリコピロニウム臭化物製剤
シーブリ(ノバルティスファーマ、Meiji Seika ファルマ)
《チオトロピウム臭化物水和物製剤》
スピリーバ(日本ベーリンガーインゲルハイム
スピリーバレスピマット(日本ベーリンガーインゲルハイム)

 気管支の収縮を抑える効果があり、気管支喘息ぜんそくCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった気道閉塞性へいそくせい障害に基づく呼吸困難などの症状を改善します。そのほかスピリーバレスピマットは、重症持続型の気管支喘息に吸入ステロイド剤などと併用して使用します。


発疹ほっしんなどの過敏症状、心房細動、アナフィラキシーじんましん、気管支けいれんなど)が現れることがあります。チオトロピウム臭化物水和物製剤では心不全、期外収縮、イレウス、閉塞隅角緑内障イプラトロピウム臭化物水和物製剤では上室性頻脈が現れることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、すぐに医師に報告してください。


動悸、心拍数増加、眼圧上昇、頭痛吐き気尿閉便秘、めまい、口内乾燥、せき、発声障害などが現れることがあります。このようなときには医師に報告してください。


吸入剤です。1日の使用回数、1回の使用量などについては、医師・薬剤師の指示を守ってください。


エアゾール剤などの使用上の注意については、〔薬の剤型と、そのじょうずな服用法、使用法〕を参照してください。


問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。


 とくに、緑内障のある人、前立腺ぜんりつせん肥大症などによる排尿障害のある人、アトロピンで過敏症をおこしたことのある人には使用できません。また、妊婦、現在妊娠している可能性のある人、高齢者などでは使用できないことがあります。必ずその旨を医師に報告してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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