抒情詩・叙情詩(読み)じょじょうし

精選版 日本国語大辞典 「抒情詩・叙情詩」の意味・読み・例文・類語

じょじょう‐し ジョジャウ‥【抒情詩・叙情詩】

〘名〙 (lyric poetry の訳語) 叙事詩劇詩とともに詩の三大部門の一つ。もとはギリシアで七弦琴に合わせて歌う歌をいったが、のちに自分の感情・情緒を主観的に表現した詩の総称近代詩主流をなす。リリック
※柵草紙の本領を論ず(1889)〈森鴎外〉「而してその文学の種属を問へば、叙情詩あり、叙事詩あり、又た戯曲ありて」
[語誌](1)この語は「叙事詩」と同じく訳語として生じた。lyric の訳語は初期には「楽詩」「謡曲」などがあり、epic の訳語は初期には「史詩」「歴史歌」などがあったが、それぞれ「抒情詩」「叙事詩」に定着した。
(2)はじめは「叙情詩」とも書かれ、「抒情詩」と併用されたが、大正以降は「抒情詩」の表記が一般化する。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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