打据(読み)うちすえる

精選版 日本国語大辞典 「打据」の意味・読み・例文・類語

うち‐す・える ‥すゑる【打据】

〘他ア下一(ワ下一)〙 うちす・う 〘他ワ下二〙 (室町時代頃からヤ行にも活用した)
① 動けなくなるほど、たたいたり、殴ったりする。打って倒す。
太平記(14C後)一七「寄手の兵四五十人、犬居にどうと打居(スヘ)られ」
② (「うち」は接頭語) 置く。据える。
今昔(1120頃か)三〇「其の山遙々と峯に登り立て、夷母(をば)下り可得くも非ぬ程に成て打居へて男迯て返ぬ」
③ (「うち」は接頭語) 理屈などで言い負かす。やりこめる。参らせる。
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石報告「若し是が田口であったなら手際よく相手を打ち据ゑる代りに」

ぶち‐す・える ‥すゑる【打据】

〘他ワ下一〙 ぶちす・う 〘他ワ下二〙 ひどく打つ。動けなくなるほどに打つ。うちすえる。
※浄瑠璃・雪女五枚羽子板(1708)中「にげだてしたらぶちすへる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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