打仰(読み)うちあおぐ

精選版 日本国語大辞典 「打仰」の意味・読み・例文・類語

うち‐あお・ぐ ‥あふぐ【打仰】

〘自ガ五(四)〙 (「うち」は接頭語)
① 上を向く。ひょいと上の方を見る。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「てふにやありつらん、もののとびつるを、あふぎささげて、うちあふぎ給へるこそ」
② 物ほしそうに上を見る。ねがい求める。
※能因本枕(10C終)一八四「されど猶男は我が身のなり出こそめでたくうちあふきたるけしきよ」

うち‐あおの・く ‥あふのく【打仰】

〘自カ四〙 少し頭を上げて後方にそらし、上の方を向く。感嘆して、または、得意になって、天を仰ぐ。
東野州聞書(1455頃)一「あぢきなく、道かやうに浅くなり侍るとてうちあふのき給ひしなり」
※古活字本毛詩抄(17C前)一八「打あをのいて天子をみまらすれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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