手伝(読み)てつだう

精選版 日本国語大辞典 「手伝」の意味・読み・例文・類語

て‐つだ・う ‥つだふ【手伝】

[1] 〘他ワ五(ハ四)〙 手助けをする。援助する。助力する。手をかす。
※虎寛本狂言・米市(室町末‐近世初)「慮外ながら手伝ふて下されい」
※通俗古今奇観(1814)四「彼を幇(テツダフ)て金をまうけてやらずば」
※若き日(1943)〈広津和郎〉三「気の弱い母に手伝って、勝手の仕事から使歩きからひとりでよく働いてゐた」
[2] 〘自ワ五(ハ四)〙 ある原因の上に他の原因が加わる。そのものに、他の要因が加わって影響を与える。
浮世草子世間胸算用(1692)四「ときの運きたらず、仕合がてつだはねば是非なし」

て‐つだい ‥つだひ【手伝】

〘名〙
① 手伝うこと。手助けすること。また、その人。すけ。〔文明本節用集(室町中)〕
日葡辞書(1603‐04)「Tetdai(テツダイ)スル」
※毛布譚(1970)〈柏原兵三〉「この若い手伝いは雅子味方なのだった」
② 江戸時代、幕府が行なうべき江戸城京都御所などの造営事業、また、道・橋・川普請その他の土木工事諸大名に分担させること。手伝普請
③ 京坂地方で、火消人足と土木人夫を兼ねる者をいう。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕

て‐ちだ・う ‥ちだふ【手伝】

〘他ハ四〙 「てつだう(手伝)」の変化した語。
※天理本狂言・鼻取相撲(室町末‐近世初)「しうは、上下小袖ぬぐ、太郎くわじゃ、てちだう物也」

て‐ちだい ‥ちだひ【手伝】

〘名〙 「てつだい(手伝)」の変化した語。
四河入海(17C前)一五「薬なんどを御煉あるてちだいをも申さん」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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