手に入る(読み)てにいる

精選版 日本国語大辞典 「手に入る」の意味・読み・例文・類語

て【手】 に 入(い・はい)

[一] (「入る」が自動詞四段活用の場合)
自分所有となる。
※甲陽軍鑑(17C初)品二七「三ケ処のとりで落て、伊奈郡少御手(テ)にいり」
② その道に熟達する。その事に慣れて熟練する。
浮世草子・男色大鑑(1687)二「敵にも覚悟させて、うち取残所なし。首入の器(うつわもの)兼て拵へ、手に入たる事也」
破戒(1906)〈島崎藤村〉五「高柳挨拶もあったが、是はまた場慣れて居る丈に手に入ったもの」
③ (遊女などを)自分の思い通りにする。
評判記色道大鏡(1678)一「手に入る 思ひのままに女郎をしこみ切たる貌(かたち)也」
[二] (「入る」が他動詞下二段活用の場合) ⇒て(手)に入れる

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手に入る」の意味・読み・例文・類語

はい・る

自分の所有となる。手にいる。「珍品が―・る」
[類語]入手獲得取得拾得既得先取先取り手に入れる手中に収める手にする手に落ちる

・る

手にはい」に同じ。
「御蔭さまで、好い家が―・りまして」〈漱石虞美人草
熟達する。熟練する。「場なれて―・ったあいさつ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android