手が届く(読み)てがとどく

精選版 日本国語大辞典 「手が届く」の意味・読み・例文・類語

て【手】 が 届(とど)

① 手を伸ばすと、目的物に手が達する。
※俳諧・毛吹草追加(1647)上「手のとどく枝の椿や中二階〈宗房〉」
② 十分にゆきわたる。細かい所まで配慮されている。手がまわる。ゆきとどく。
浮世草子傾城色三味線(1701)大坂「それ迄は手のとどかぬ所を堪忍
能力権力勢力財力などの範囲内にある。自由にすることができる。また、その範囲内に到達する。
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)下「鼻の先に置ながら二人の敵は手が届かず」
④ ある年齢時期などにもう少しで達する。その時がまぢかにせまる。近づく。
※雑俳・たからの市(1705)「娌入りする日が手のとどくよな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手が届く」の意味・読み・例文・類語

とど・く

能力の範囲内にある。「高級車にはとても―・かない」
細かいところまで配慮がなされる。行き届く。「かゆいところに―・く」
もうすぐある年齢・時期に達する。「五〇歳に―・く」
[類語]手近い程近い近い間近い間近じきすぐ至近近く目前鼻先指呼しこ咫尺しせき目睫もくしょうかん目と鼻の先身近手近卑近身辺そばかたわわき片方かたえ手もと付近近辺近傍近所最寄りもと足元座右左右手回り身の回り・ついそこ・まのあたり目睫もくしょう面前目の前眼前現前目先鼻面はなづら鼻っつら前面正面真ん前手前先方直前

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