手が上がる(読み)てがあがる

精選版 日本国語大辞典 「手が上がる」の意味・読み・例文・類語

て【手】 が 上(あ)がる

技量が上達する。腕前があがる。
※あらくれ(1915)〈徳田秋声〉一〇四「彼女は独りでそこへ乗出して行くほど、手があがって来た」
② 字が上手になる。また、読み書きの力がつく。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※天理本狂言・酒講式(室町末‐近世初)「そちのむすこも、此中手があがったと云」
飲酒の量がふえる。
④ 方法がなくなる。お手あげとなる。
※浄瑠璃・心中二つ腹帯(1722)三「こなたの様に言ひ立つれば、詫言の手はあがれども」
⑤ 仕事を失う。飯の食いあげとなる。
浮世草子傾城歌三味線(1732)五「かくし男の文づかひ、知れては按摩の手(テ)が上(アガ)る事ぞかし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手が上がる」の意味・読み・例文・類語

が・る

芸事などの技が上達する。腕が上がる。「料理の―・る」
書の技量が上がる。「―・って入選する」
飲酒の量が増える。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

とっさの日本語便利帳 「手が上がる」の解説

手が上がる

仕事や習いごとが上手になる。また、飲む酒の量が増えることもいう。「手」は、物事をする能力、腕前。「腕を上げる」は、修業結果、技量がより良くなること。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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