所生(読み)しょせい

精選版 日本国語大辞典 「所生」の意味・読み・例文・類語

しょ‐せい【所生】

〘名〙
① ある物を生み出したところ。生まれた所。父母出生地など。しょしょう。
江都督納言願文集(平安後)五・故通家室為養父大納言修善「早蒙猶子之養、非髪膚体、更越所生之恩
※文明本節用集(室町中)「亡爾所生(ショセイ)孝経〕」 〔詩経小雅小宛
② (ある物が生み出したところのものの意) 生み出したもの。また、作り出したもの。しょしょう。
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初「仮令ひ国法にて婦人の身を以ては王位を継ぐ可らざるとも其所生の男子なれば自から仏蘭西国に君臨するの理ありとて兵を起せり」
侏儒言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉作家所生の言葉「かう言ふ作家所生の言葉は夏目先生以後にもない訳ではない」 〔呉越春秋‐夫差内伝〕

しょ‐しょう ‥シャウ【所生】

〘名〙
① ある物事が生じること。生まれること。また、生じたもの。生まれたもの。しょせい。
菅家文草(900頃)五・感雪朝「何啻孤峯寒更暖、所生功徳万民承」
神道集(1358頃)一〇「我是日本近江国の所生、甲賀三郎と申者なり」
② ある物事が生じたところ。また、ある物事を生んだもの。父母、出身、出生地など。しょせい。
※愚迷発心集(1213頃)「訪ふべき父母の所生を尋ること無し」
曾我物語(南北朝頃)一二過去の恩、しょしゃうしょしゃうの父母(ぶも)、妻子眷族、有縁衆生をみちびかんために」

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デジタル大辞泉 「所生」の意味・読み・例文・類語

しょ‐せい【所生】

生みの親。また、出生地。しょしょう。
生んだ子。また、生み出したもの。しょしょう。
「―の子を養育し」〈福沢福翁百話

しょ‐しょう〔‐シヤウ〕【所生】

しょせい(所生)

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普及版 字通 「所生」の読み・字形・画数・意味

【所生】しよせい

父母。〔詩、小雅、小宛〕夙(つと)に興き夜(よは)に寐(い)ね 爾(なんぢ)の生を辱(はづかし)むること無(なか)れ

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