或いは(読み)アルイハ

デジタル大辞泉 「或いは」の意味・読み・例文・類語

ある‐い‐は【×或いは】

《動詞「あり」の連体形副助詞「い」+係助詞「は」から。本来は、「ある人は」「ある場合は」などの意の主格表現となる連語
[副]
同類事柄を列挙していろいろな場合のあることを表す。一方では。「或いは歌をうたい、或いは笛を吹く」
ある事態が起こる可能性があるさま。ひょっとしたら。「或いは私がまちがっていたかもしれない」「明日は或いは雨かもしれない」
[接]同類の物事の中のどれか一つであることを表す。または。もしくは。「みりん或いは酒を加える」
[補説]歴史的仮名遣いで「あるひは」と書く習慣は誤り。
[用法]あるいは・または――「多くの主婦が、外で働き、あるいは(または)学習に励んでいる」「明日は雨あるいは(または)雪になるでしょう」のように、二つのうちのどちらかということを表す場合は、「あるいは」「または」の両方が使える。◇「会議は五時終了の予定だが、あるいは、三〇分ほど延びるかもしれない」のような「もしかすると」の意の副詞用法では、「または」は使えない。◇類似の語に「それとも」がある。「それとも」は「進学するか、それとも就職するか、まだ決めていない」のように疑問の形の文をつなぐときに用いる。この場合、「あるいは」も「または」も使えるが、「それとも」が最も話し言葉的である。
[類語](1またはもしくはないしそれともさもないとさもなければはたはたまた/(2もしかするとひょっとするともしかしてひょっとしてひょっとしたらもしやどうかすると下手すると一つ間違えば事によると万一たとえたといもし仮にもしかよしんばよしやもしも万一ばんいち万が一万万一もしかしたらあわよくばまかり間違うよもやまさか万万ばんばん夢かうつつ図らずもはしなくはしなくも思いがけず思いも寄らない思いのほか心外突然唐突案に相違する意表を突く意表予想外意想外ゆくりなくまぐれひょんなひょっとゆくりなし我にもなく期せずして悪くすると事と次第による事によるとともするとややもすれば何かにつけ何かと言えば折に触れてもしくははたまたないし偶然たまさか時としてかも知れない思わず思わず知らず我知らず知らず知らず折もあろうに折悪しく慮外存外望外

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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