成帝(中国、前漢)(読み)せいてい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「成帝(中国、前漢)」の意味・わかりやすい解説

成帝(中国、前漢)
せいてい
(前52―前7)

中国、前漢の第11代皇帝(在位前32~前7)。姓名は劉驁(りゅうごう)。父の元帝のころから災害が相次ぎ、また外戚(がいせき)や宦官(かんがん)の横暴も激しく、学問を好んだ成帝もやがて酒色にふけり、宮廷を抜け出しては市内で遊んだりした。紀元前14年には各地で反乱が起こり、皇帝支配の体制は揺らぎ始め、宮廷内も治まらず、王氏、許氏、趙(ちょう)氏などの外戚が権力争い、とくに王氏の伸張は、のちに王莽(おうもう)の出現を招いた。

尾形 勇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android