懇ろ(読み)ネンゴロ

デジタル大辞泉 「懇ろ」の意味・読み・例文・類語

ねんごろ【懇ろ】

《「ねもころ」の音変化》
[形動][文][ナリ]
心がこもっているさま。親身であるさま。「懇ろにとむらう」「懇ろなもてなし」
親しいさま。特に、男女の仲が親密であるさま。「懇ろ間柄
[名]
親密になること。
「おまへは貧乏神と―してござるかして」〈浮・禁短気・一〉
男女が情を通じること。
「此のお夏手代と―して」〈浄・歌祭文
男色関係を持つこと。
「主の子を―して」〈浮・男色大鑑・一〉
[類語]近い緊密接近密接親近近接不可分濃い切っても切れない水いらず近しい心安い気安いむつまじい親密懇意昵懇じっこん懇親別懇親愛和気藹藹あいあい仲良し気が置けない親しい人なつこい取っ付きやすい懐こい如才ない調子がいいなれなれしいファミリアフレンドリーアットホームドメスティック家庭的打ち解ける解け合う馴染む親しむ馴染み深いつうつうつうかあ息が合う反りが合う反り馬が合う気が合う肌が合う琴瑟きんしつ相和す打てば響く意気投合心を通わす心が通う胸襟を開く腹を割る心を開く心を許す気を許す肝胆相照らす心を交わす心を以て心に伝う暖かい親切丁寧ご丁寧ばか丁寧慎ましい遠慮深い消極的慎ましやか丁重慇懃いんぎんしとやか手重い手厚い親身折り目正しい

ねもころ【懇ろ】

[形動ナリ]《「ねんごろ」の古形。「ねもごろ」とも》「ねんごろ」に同じ。
我妹子わぎもこが里にしあれば―に見まく欲しけど」〈・二〇七〉
[副]に同じ。
「足引きの山に生ひたる菅の根の―見まく欲しき君かも」〈・五八〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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