憲法改正限界論(読み)けんぽうかいせいげんかいろん

世界大百科事典(旧版)内の憲法改正限界論の言及

【憲法改正】より

…たとえば,君主制原理にもとづく憲法(プロイセン憲法や明治憲法)のもとでは,普通の立法権者(君主と議会)が憲法改正権をも行使するという(1)型が概してとられるのに対して,国民主権の原理にもとづく憲法(アメリカ,フランス,日本国憲法など)のもとでは,憲法改正権は,国民の憲法制定権力の観念と多かれ少なかれ結びつくことにより普通の立法権とは異なったものと観念され,したがって,改正手続も国民の意思をいっそう反映する方法((2)ないし(3)型)がとられる傾向をもつことになる。このほか,憲法の安定性と永続性を確保する仕方の重点が近代では主として改正手続の加重性におかれていたのに対して,現代ではむしろ憲法改正限界論におかれるようになってきていることにも注意する必要があろう。
[憲法改正限界と憲法制定権力]
 憲法改正限界の問題とは,憲法改正権に法理上一定の限界があるか否かという問題である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」