慈眼（読み）じげん

精選版 日本国語大辞典

じ‐げん【慈眼】

〘名〙 (「げん」は「眼」の呉音) 仏語。仏菩薩の慈悲のまなこ。慈悲の心をもって衆生を見る仏菩薩の目。また、そのような目。

※往生要集（984‐985）大文四「二応_レ念、慈眼視_二衆生_一、平等如_二一子_一、故我帰命礼_二極大慈悲母_一」

※談義本・世間万病回春（1771）二「汝が心の内を大悲慈眼(ジケン)のみそなはす冥見をうたがわず」 〔大宝積経‐一二〇〕

じ‐がん【慈眼】

〘名〙

① 慈悲のまなこ。慈愛にみちたやさしい目つき。〔日葡辞書（1603‐04）〕

※最暗黒之東京（1893）〈松原岩五郎〉二「人を見て悉く同胞と見做すの慈眼(ジガン)を以て挙動(ふるまひ)たり」

② ⇒じげん（慈眼）

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

じ‐がん【慈眼】

１ ⇒じげん（慈眼）
２ いつくしみのこもった目。慈悲のまなこ。〈日葡〉

じ‐げん【慈眼】

仏語。慈悲の心をもって衆生を見る仏・菩薩ぼさつの目。じがん。

出典　小学館