慈(漢字)

普及版 字通 「慈(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
14画

(異体字)
11画

[字音] ジ・シ
[字訓] いつくしむ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(じ)。生・育の意があり、その情をという。〔説文〕十下に「愛なり」とみえる。古くは子をその意に用い、金文の〔大盂鼎(だいうてい)〕に「故に天、異(翼)臨(よくりん)し、子(いつくし)みて先王を(法)保したまへり」、また〔也(やき)〕に「懿(いほ)は廼(すなは)ち子まん」のように用いる。

[訓義]
1. いつくしむ、いつくしみ、なさけ、あわれみの心。
2. 父母にやさしくつかえる。
3. また子の字を用いる。

[古辞書の訓]
名義抄 ウツクシビ・ウツクシブ・ウタフ・タノム 〔字鏡集〕 タノム・アハレフ・ウツクシ・ウレフ・ツタフ

[語系]
・字dzi、子・tziは声義近く、子を動詞化したものが字・となった。

[熟語]
慈愛慈渥・慈意・慈育・慈陰慈烏・慈雨慈媼慈恩慈誨・慈顔慈訓慈恵慈姑・慈護慈孝・慈旨・慈石慈恤・慈祥・慈親・慈仁慈善・慈孫慈衷・慈慈悲慈愍慈憫慈父慈撫慈母・慈涙・慈恋・慈和
[下接語]
温慈・家慈・矜慈・恵慈・慶慈・孝慈・仁慈・聖慈・息慈・大慈・不慈・父慈・令慈・和慈

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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