愛国党[オランダ](読み)あいこくとう[オランダ](英語表記)Patriottenpartij

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「愛国党[オランダ]」の意味・わかりやすい解説

愛国党[オランダ]
あいこくとう[オランダ]
Patriottenpartij

18世紀後半におけるオランダの反オランニェ家勢力。愛国者党とも呼ばれる。経済的に衰退した 18世紀後半のオランダ (ネーデルラント) 連邦共和国で,分権主義的体制を維持しようとする総督オランニェ家のウィレム5世および門閥市民に対して,集権的国家体制と民主的社会改革を要求する市民大衆は有産階級の知識層と一部の進歩的・開明的門閥市民,さらに改革派教会の特権に抗議するカトリック派,再洗礼派,ルター派を加えて反オランニェ家勢力を形成し,みずから愛国党と称した。愛国党はフランス啓蒙主義や革命思想の強い影響下に勢力を拡大し,各地で軍事訓練団体を結成し,1785年にはハーグに進軍したが,プロシア王の干渉により敗走した。 95年愛国党はフランス軍の援助のもとに諸都市で蜂起し,総督,門閥市民を排除してバタビア共和国を建設した。

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