精選版 日本国語大辞典 「愚」の意味・読み・例文・類語
ぐ【愚】
[1] 〘名〙 (形動) 知能の働きがにぶいこと。また、そのさま。おろか。ばか。
※田氏家集(892頃)下・読老子「愚自作レ愚賢自賢、詳レ愚詐忌未二玄玄一」
※太平記(14C後)四「此れ汝が愚の三也」 〔詩経‐大雅・抑〕
[2] 〘代名〙 (「おろかな私」の意から) 自称。自分を謙遜していう語。男性が用いる。
※史記抄(1477)一八「愚が義ならば、上からではなうて、下から始るぞ」
※木因宛芭蕉書簡‐天和二年(1682)二月上旬「東武へひろめて愚之手柄に仕度候」 〔諸葛亮‐前出師表〕
おろか‐し・い【愚】
〘形口〙 おろか
し 〘形シク〙 (形容動詞の語幹「おろか」に形容詞語尾の付いたもの) 賢くない。愚鈍である。

※吉野本住吉(1221頃か)「主計(かずへ)の介とて、七十余りなる翁の目打ちただれおろかしきが侍り」
おろかし‐げ
〘形動〙
おろかし‐さ
〘名〙
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