意地悪(読み)いじわるい

精選版 日本国語大辞典 「意地悪」の意味・読み・例文・類語

いじ‐わる・い イヂ‥【意地悪】

〘形口〙 いぢわる・し 〘形ク〙
他人、特に弱い者などに冷たいしうちをするさま。ことさら悪意を持っているような態度、様子である。
※評判記・難波立聞昔語(1686)松本兵蔵「よきをさましていぢわるし。とかくは重て書付ませふ」
好人物夫婦(1917)〈志賀直哉〉四「知らず知らず意地悪い厭がらせを云ふ調子でそれを云って居た」
② わざと意地を張ったりして、すなおでない。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「故意(わざ)と意地悪く、『是から往って頼んで来よう』ト口に言って」
③ ぐあいが悪い。都合が悪い。
人情本・恩愛二葉草(1834)二「御気には入らぬ筈と、諦めて死んだ者を、意地悪く蘇生(よみがへ)り」
いじわる‐さ
〘名〙

いじ‐わる イヂ‥【意地悪】

〘名〙 (形動) 他人、特に弱い者に冷たいしうちをすること。人を苦しめたり、困らせたりして、性質がすなおでないこと。また、そのような人。
※玉塵抄(1563)四「いぢわるさうななりなり」
※人情本・春色辰巳園(1833‐35)三「意(イヂ)わるを言たから、直(ぢき)ばちがあたったのだ」

いじ‐わ イヂ‥【意地悪】

〘名〙 (形動) 「いじわる(意地悪)」の略。
黄表紙・扮接銀煙管(1788)「二つのくび、けんくゎをしてより、たがいにいぢわとなり
洒落本・南極駅路雀(1789)「ありやぁ庄さんがいぢわでしゃくりなんしたのさ、皆うそで有んした」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「意地悪」の意味・読み・例文・類語

いじ‐わる〔イヂ‐〕【意地悪】

[名・形動]わざと人を困らせたり、つらく当たったりすること。また、そのさまや、そういう人。「意地悪を言う」「意地悪な性格」
[類語]むげにぷいとむしゃくしゃかんかんぷりぷりぷんぷんかちんかっかかりかりかっとぷんとつんと刺刺とげとげしい・取り付く島も無い・ないがしろ白い目で見るかろんずる邪慳突っ慳貪けんけんつんけんつんつん素気無すげなそっけないつれないよそよそしいにべないけんもほろろ冷たい気がないぎすぎすぶっきらぼう人悪い人が悪い人悪さがない陋劣ろうれつ狡猾こうかつよこしま腹黒い腹汚い悪賢いずる賢い小賢しいずるいこすいこすっからいあくどいさかしいさかしら老獪口さがない悪たれ悪たれる意地悪い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android