精選版 日本国語大辞典 「惜」の意味・読み・例文・類語
あたらし【惜】
〘形シク〙
① あまりすばらしいので、その価値にふさわしい扱い方をしないでおくのは惜しい。そのままにしておくのは残念だ、もったいない。
※古事記(712)上「又田の阿(あ)を離ち、溝を埋むるは、地(ところ)を阿多良斯(アタラシ)とこそ〈阿より以下の七字は音を用ゐよ〉我(あ)が那勢(なせ)の命、如此(かく)為(し)つらめ」
② (そのままにしておくのは惜しいほど)りっぱである。すばらしい。
[語誌]→「あたらしい(新)」の語誌。
あたらし‐が・る
〘他ラ四〙
あたらし‐げ
〘形動〙
あたらし‐さ
〘名〙
あったらし・い【惜】
〘形口〙 あったらし 〘形シク〙 「あたらし(惜)」の変化した語。〔温故知新書(1484)〕
※両足院本毛詩抄(1539)三「荘公の用られぬはあったらしい事哉」
おしみ をしみ【惜】
あたらし‐・む【惜】
〘他マ四〙 おしむ。あたらしぶ。
※白氏文集天永四年点(1113)四「土に曳(ひ)き泥(に)を踏む。惜(アタラシム)心無し」
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