情報通信研究機構(読み)ジョウホウツウシンケンキュウキコウ

デジタル大辞泉 「情報通信研究機構」の意味・読み・例文・類語

じょうほうつうしんけんきゅう‐きこう〔ジヤウホウツウシンケンキウ‐〕【情報通信研究機構】

情報通信技術研究開発、情報通信分野の事業支援等を行う国立研究開発法人。平成16年(2004)、通信総合研究所(CRL)と通信・放送機構(TAO)が統合して設立本部は東京都小金井市。標準電波電話回線インターネットNTPサーバーなどを利用して日本標準時供給している。NICT(National Institute of Information and Communications Technology)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「情報通信研究機構」の意味・わかりやすい解説

情報通信研究機構
じょうほうつうしんけんきゅうきこう

情報通信技術(ICT)分野の研究開発と事業振興業務を担う総務省所管の国立研究開発法人(独立行政法人)。英語名はNational Institute of Information and Communications Technology、略称はNICT。「国立研究開発法人情報通信研究機構法」(平成11年法律第162号)を根拠法とする。独立行政法人通信総合研究所と認可法人通信・放送機構が統合して2004年(平成16)4月に設立され、2015年4月、国立研究開発法人に移行した。本部は東京都小金井市。

 次の5分野に関する研究開発を行っている。(1)センシング基盤分野。多様なセンサー等により高精度な観測等を行うための技術の研究開発、(2)統合ICT基盤分野。通信量の爆発的増加等に対応するための技術の研究開発、(3)データ利活用基盤分野。人工知能やビッグデータ解析等により新しい知識・価値を創造するための技術の研究開発、(4)サイバーセキュリティ分野。多様化するサイバー攻撃から社会システム等を守るための技術の研究開発、(5)フロンティア研究分野。ICTに新たなブレークスルーをもたらすための技術の研究開発。また、こうした研究業務を行うために、電磁波研究所、ネットワークシステム研究所、ワイヤレスネットワーク総合研究センター、ユニバーサルコミュニケーション研究所、脳情報通信融合研究センター、先進的音声翻訳研究開発推進センター、サイバーセキュリティ研究所、未来ICT研究所といった研究施設をもつ。そのほか、標準電波の発射日本標準時通報、無線設備機器の試験・較正(こうせい)、宇宙天気予報の業務を行っている。

[編集部 2017年10月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「情報通信研究機構」の意味・わかりやすい解説

情報通信研究機構
じょうほうつうしんけんきゅうきこう

情報通信技術 ICTの研究開発を推進する国立研究開発法人。略称 NICT。情報通信分野の基礎から応用まで一貫した研究開発を行ない,産業界や大学との技術開発における連携,民間の研究開発支援などにあたる。2004年4月通信総合研究所と通信・放送機構が統合,独立行政法人として発足。定常業務として標準時・標準周波数の供給のほか標準電波の発射などを行なう。本部所在地は東京都小金井市で,全国に研究センター,技術センターなどがある。

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百科事典マイペディア 「情報通信研究機構」の意味・わかりやすい解説

情報通信研究機構【じょうほうつうしんけんきゅうきこう】

総務省所管の独立行政法人で,日本の情報通信技術の最大の総合研究開発拠点。研究のみならず,情報通信分野における民間事業支援等を行う。全国に研究拠点8ヵ所をもち,福島県と佐賀県に電波送信所がある。ネットワーク基盤技術やユニバーサルコミュニケーションの研究をはじめ,日本標準時の提供や宇宙天気予報なども行っている。

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