情人(読み)じょうじん

精選版 日本国語大辞典 「情人」の意味・読み・例文・類語

じょう‐じん ジャウ‥【情人】

〘名〙
① 恋しく思う人。愛人。こいびと。また、情事相手いろ。じょうにん。
浮世草子・好色五人女(1686)五「坊主はひとり、情人はふたり」
※雁(1911‐13)〈森鴎外〉二四「只僕にお玉の情人(ジャウジン)になる要約の備はってゐぬことは論を須(ま)たぬから」 〔鮑照‐翫月城西門廨中詩〕
② 情のある人。こころある人。
経国集(827)一・春江賦〈嵯峨天皇〉「茲可江村春而感於情人也」

なさけ‐びと【情人】

〘名〙
情愛の厚い人。情ぶかい人。情のこまかい人。
浄瑠璃井筒業平河内通(1720)二「業平様はなさけ人、年寄の心をあはれみ」
② 情を売る人。色を売る人。遊女
※浮世草子・好色三代男(1686)三「是れは此処に名高き情人(ナサケびと)〈略〉都女郎難波女にもすぐれたるとこそ申せ」

じょう‐にん ジャウ‥【情人】

〘名〙 恋愛関係にある異性。愛人。また、情事の相手。いろ。じょうじん。
人情本・英対暖語(1838)四「情人(ジャウニン)文次郎へ操をば捨ずといへども」

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デジタル大辞泉 「情人」の意味・読み・例文・類語

じょう‐じん〔ジヤウ‐〕【情人】

恋愛関係にある人。情事の相手。愛人。いろ。じょうにん。
[類語]恋人愛人いろ彼氏彼女いい人思い人思い者情夫間夫間男色男男妾若い燕情婦手掛け二号側室側女そばめ愛妾囲い者思い者内妻色女手つき一夜妻ボーイフレンドガールフレンドラバーフィアンセダーリンハニーパートナーアモーレ

じょうにん【情人】[書名]

北原武夫の小説集。昭和47年(1972)刊。「霧雨」と「黄昏」の2部からなる。酒場で知り合った若い女性にのめりこんでいく中年男性の姿を描く。
山口洋子短編小説副題は「アマン」。昭和55年(1980)発表。作詞家として知られた著者による処女小説。

じょう‐にん〔ジヤウ‐〕【情人】

じょうじん(情人)
[補説]書名別項。→情人

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普及版 字通 「情人」の読み・字形・画数・意味

【情人】じよう(じやう)じん

友人。また、相思の人。〔楽府詩集、清商曲辞一、子夜四時歌、秋歌十八首、二〕露、凝りて玉の如し 涼風、中夜に發す 人、(ま)た臥せず 冶(やいう)、

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