悪者（読み）ワルモノ

デジタル大辞泉

わる‐もの【悪者】

悪いことをする者。悪人。
[類語]凶漢・凶賊・奸賊・海賊・山賊・賊徒・賊子・逆賊・謀反人・悪人・悪漢・悪党・悪玉・悪女・毒婦・食わせ物・詐欺師・山師・ペテン師・いかさま師・悪あく・悪わる・凶徒・凶手・人非人・人でなし・奸物・曲者・暴漢・暴れ者・暴れん坊・暴徒・荒くれ者・ごろつき・ならず者・地回り・やくざ・暴力団・無頼漢・無法者・与太者・ごろ・ちんぴら・あぶれ者

わろ‐もの【^▽悪者】

才能も教養もない者。程度の低い者。
「―は、わづかに知れる方のことを残りなく見せつくさむと思へるこそ」〈源・帚木〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

わる‐もの【悪者】

〘名〙

① 劣っている者。未熟な人。わろもの。

※青表紙一本源氏（1001‐14頃）帚木「上手は、いと、いきほひことに、わるものはおよばぬ所多かめる」

② 悪事を働く者。たちの悪い者。悪人。悪漢。

※史記抄（1477）一二「今此の心は恩があつければわる者の用にも立と云心ぞ」

※浄瑠璃・菅原伝授手習鑑（1746）四「其松王といふやつは三つ子の内の悪(わル)者」

わろ‐もの【悪者】

〘名〙 ＝わるもの（悪者）

※源氏（1001‐14頃）帚木「すべて男も女も、わろものはわづかに知れる方の事を残りなくみせつくさむと思へるこそいとほしけれ」

あくたれ‐もの【悪者】

〘名〙 乱暴者。悪たれ口をきく者。

※狂歌・吾吟我集（1649）六「布ならぬわか名をしろくいひさらすあくたれものの口のさがなさ」

出典　精選版 日本国語大辞典