デジタル大辞泉
「悪書」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
あく‐しょ【悪書】
〘名〙
※
浮世草子・好色破邪顕正(1687)中「諸法実相ならば、うたふも法
(のり)の声。悪書といふべき物もなく、善書といふべきもなし」
※浮世草子・好色二代男(1684)一「
太夫(たいふ)前
巾着といふ悪書
(アクショ)も、見分斗
(けんぶんばか)りにておかしからず」
③ へたな文字。文字を書くのがへたなこと。悪筆。⇔
善書。
※
随筆・胆大小心録(1808)八九「商戸なれば、ただ
帳面にむかいて日記の用だにつとむればとて、書に心なし。故に悪書なる事人のみるところなり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
悪書
社会的に「有害」とされる図書や雑誌などの資料.とくに過激な暴力や露骨な性の表現を含み,青少年に悪影響を及ぼすおそれがあるとされる出版物をさす.1955(昭和30)年,全国的に悪書追放運動が広がり,ほとんどの都道府県で青少年健全育成条例が制定されたが,この条例で青少年に「有害」と指定された図書類を「有害図書」という(東京都では「不健全図書」).日本の出版業界では,1991(平成3)年より「成年コミックマーク」を自主的に表示するなど,書店での区分陳列を図ってきたが,出版の自由,図書館の自由との関係で論議を呼ぶことも多い.
出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報