そく‐さい【息災】
〘名〙 (śāntika の
訳語。「息」はとどめる意)
※
日本紀略‐天徳四年(960)六月一四日「於
二仁寿殿
一令
下二大僧都寛空
一修
中不動供
上。為
二息灾
一也」
※枕(10C終)二七七「いみじう易きそくさいの祈ななり」
② (形動) 達者であること。健康であること。また、そのさま。無事。
※栄花(1028‐92頃)
もとのしづく「
皇太后宮、竝に一品宮の御そくさいを祈り奉り」
※
徒然草(1331頃)一七五「息災なる人も、目の前に大事の
病者となりて、
前後も知らず倒れ伏す」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「息災」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
息災
そくさい
あらゆる災いを消滅させるという意。サンスクリット語シャーンティカśāntika(扇底迦(せんていきゃ)と音写)の訳。密教修法における四種法(あるいは五種法)の一つ。思わぬ災い、病気、世界的不安感や武威、天災などを除去するのはもちろんのこと、その根底には、行ずる者自身の心のなかの災い、すなわち煩悩(ぼんのう)を消滅する意義がある。
[小野塚幾澄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
普及版 字通
「息災」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報