息吹・気吹(読み)いぶき

精選版 日本国語大辞典 「息吹・気吹」の意味・読み・例文・類語

い‐ぶき【息吹・気吹】

〘名〙 (古くは「いふき」か)
① 息を吹くこと。呼吸
書紀(720)神代上「吹き棄(う)つる気噴の狭霧〈此をば浮枳于都屡伊浮岐能佐擬理(ふきうつるイフキのさぎり)と云ふ〉に生まるる神を号(なつけ)田心姫と曰ふ」
② (神が息を吹く意で) 風。
③ (比喩的に用いて) 活動をもよおす気分生気活気
天地有情(1899)〈土井晩翠〉造化妙工「春の呼吸(イブキ)のゆくところ 空に蝶舞ひ鳥歌ふ」

い‐ぶ・く【息吹・気吹】

〘自カ四〙 (古くは「いふく」。「い」は息の意) いきを吹く。呼吸する。また、強い息を吐く。
※書紀(720)雄略即位前(前田本訓)「猪(ゐ)鹿、多(さは)に有り〈略〉呼吸(イフク)気息(いき)朝霧に似たり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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