性根(読み)しょうね

精選版 日本国語大辞典 「性根」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ね シャウ‥【性根】

〘名〙
① 心の持ち方。心構え根性。「性根がすわっている」
※花鏡(1424)万能綰一心事「このせぬひまは何とて面白きぞと見る所、是は、油断なく心をつなぐしゃうね也」
② たしかな心。正気
曾我物語(南北朝頃)一「心は猛く思へ共、しゃうね次第に乱れ、馬より真逆様に落ちにけり」
物事の肝心かなめの所。本質。また、土台。性根所。
※申楽談儀(1430)音曲の事「音曲とは能のしゃうね也」
※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初「男はいくぢもなく、金をつかって気を能(よく)し、ばからしきほどあどけなきが、恋の生根(シャウネ)といふべきか」
④ 恋愛関係にある相手の異性。情人。また、情事
浄瑠璃倭仮名在原系図(1752)四「ナント女性、身供がせうねに成ってくれないか」
品物小切手手形などでなく貨幣のままのもの。現生(げんなま)。現金。
浮世草子傾城禁短気(1711)二「晒五疋でからが高の知れた事、同じ手間なら、お性根(シャウネ)でおこせばよいがの」

しょう‐こん シャウ‥【性根】

〘名〙 一つの事を長くやり続ける根気。根性。
私聚百因縁集(1257)八「性根(シャウコン)衆童に勝る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「性根」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ね〔シヤウ‐〕【性根】

その人の根本の心構え。心の持ち方。根性こんじょうこころね。「性根を据えてかかる」「性根の腐ったやつ」「性根を入れかえる」
確かな心。正気。
「暫し―も付かざりしが」〈浄・松風村雨
物事のかなめとなるところ。本質。
「ばからしきほどあどけなきが、恋の―といふべきか」〈人・梅児誉美・初〉
情人。また、情事。
「大方外にいい―ができたんべい」〈洒・田舎談義〉
[類語]根性心根気心

しょう‐こん〔シヤウ‐〕【性根】

一つのことを最後までなしとげる気力。根気。根性。「性根が尽きる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「性根」の読み・字形・画数・意味

【性根】せいこん

本性。

字通「性」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android