怠・懶(読み)なまける

精選版 日本国語大辞典 「怠・懶」の意味・読み・例文・類語

なま・ける【怠・懶】

[1] 〘自カ下一〙 なま・く 〘自カ下二〙
① 元気がなくなる。力がなくなる。だらしがない状態である。なまる。
※玉塵抄(1563)二五「うまれつき忠心あつうして性がこわうはったとしてなまけぬ者なり」
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)初「北八手めへどうぞしたか、とんだ顔つきがなまけて来た」
② なまぬるくなる。なまやさしくなる。鈍くなる。なまる。
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)一「おれも上刕の新田で育った故、京の詞はなまけて悪い」
③ 空がくもる。〔俚言集覧(1797頃)〕
[2] 〘他カ下一〙 なま・く 〘他カ下二〙
① なすべき事をしないでほうっておく。おこたる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「きのふとなまけ、けふとづるけ、いつしか四とせの星霜を経りぬ」
② (「なまげる」とも) なまやさしくする。鈍くする。特に、人にこびるような発音をする。だらしのない甘えた声で話す。
※玉塵抄(1563)二〇「へつらうた声なり。人のきに入るやうに声をなまげて云か」

なま・く【怠・懶】

〘自他カ下二〙 ⇒なまける(怠)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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