思(漢字)

普及版 字通 「思(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音]
[字訓] おもう・かんがえる

[説文解字]

[字形] 形声
正字は(し)に従い、声。は脳蓋の象形。人の思惟するはたらきのあるところ。〔説文〕十下に「容なり」とあり、恵棟の説に「(ふか)きなり」の誤りであろうという。深く思慮することをいう字である。〔詩〕では終助詞に用いることが多いが、〔魯頌、(けい)〕「思(ここ)に(よこしま)無し」のように句首に用いることがある。

[訓義]
1. おもう、かんがえる、おもんぱかる。
2. ねがう、のぞむ、したう。
3. あわれむ、いつくしむ、かなしむ。
4. 助詞、終助詞、また、ここに。
5. 于思ひげのこいさま。

[古辞書の訓]
名義抄〕思 オモフ・ネガフ・ネムコロ・オモヒ

[声系]
〔説文〕に思声として・偲・の四字を収める。三上は「思ふのなり」と訓するが、は心に恐れる意。他は声義の関係を認めがたい。

[熟語]
思意・思惟・思詠・思繹・思憶・思過・思願・思帰・思義・思疑・思議・思旧・思郷・思眷・思賢・思古・思顧・思功・思考思索・思殺・思察・思算・思子・思至・思事・思秋・思純・思緒・思初・思情・思心・思親・思尋・思省・思誠・思潜・思想・思存・思忖・思度・思致・思遅・思土・思念・思媚・思婦・思服・思弁・思慕思謀・思理・思慮・思量・思恋・思路・思論
[下接語]
意思・永思・繹思怨思・懐思・羈思・客思・翹思・近思・研思・孝思・抗思・構思・坐思・才思・再思・三思・詩思・秋思・愁思・熟思・所思・書思・焦思・心思・神思・深思・慎思・尋思・塵思・征思・清思・静思・潜思・鼠思・相思・藻思・俗思・耽思・馳思・沈思・追思・諦思・秘思・俯思・文思・別思・妙思・冥思・黙思・夜思・幽思・遊思・憂思・遥思・離思・旅思・労思

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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