念慮(読み)ねんりょ

精選版 日本国語大辞典 「念慮」の意味・読み・例文・類語

ねん‐りょ【念慮】

〘名〙
仏語。凡夫の浅い智慧であれこれと思いめぐらすこと。また、その考え。
正法眼蔵(1231‐53)山水経「もろもろの念慮にかかはれる語話は、仏祖禅話にあらず」
心中に思うこと。心にかけること。また、その想念
※応永本論語抄(1420)雍也第六「不善と云は、一念僅に悪の起るを云。起れば、念慮をひるがへして相継てきざすことなし」
読本忠臣水滸伝(1799‐1801)後「小臣(それがし)昼夜これのみ念慮(ネンリョ)にかけて、寝食をわするるといへども」

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デジタル大辞泉 「念慮」の意味・読み・例文・類語

ねん‐りょ【念慮】

あれこれと思いめぐらすこと。また、その思い。思慮
名利をむさぼらんとするの―は全く消え」〈藤村・春〉
仏語。凡夫の浅い智慧であれこれと思いめぐらすこと。また、その思い。
[類語]考え思考思案思索考察考慮思慮念頭想念そう構想

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普及版 字通 「念慮」の読み・字形・画数・意味

【念慮】ねんりよ

懸念すること。〔漢書、公孫弘伝〕上(しやう)報じて曰く、~今、事少(すこ)しくなり。君其れを存し、念慮を止め、を輔助して、以て自ら持せよと。

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