応化(読み)おうか

精選版 日本国語大辞典 「応化」の意味・読み・例文・類語

おう‐か ‥クヮ【応化】

〘名〙
時世変化に従って、それに適するように変わること。また、その結果適応順応
太平記(14C後)二五「玲々たる鈴の声は垂迹(すいしゃく)五能の応化(ヲウクヮ)をも助くらんとぞ聞へける」 〔陸機‐弁亡論上〕
生物環境の変化に応じて、自己組織や機能を変えてゆく作用。また、この作用によって変化した状態。〔新しき用語の泉(1921)〕

おう‐げ【応化】

〘名〙 仏語。仏、菩薩が世の人を救うために、時機に応じて、いろいろなものに姿を変えて現われること。応現。
霊異記(810‐824)上「舟より道に下れば老公見えず。其舟忽に失せぬ。乃ち疑はくは、観音の応化なることを」

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デジタル大辞泉 「応化」の意味・読み・例文・類語

おう‐げ【応化】

《「おうけ」とも》仏語。仏・菩薩ぼさつが世の人を救うために、相手の性質・力量に応じて姿を変えて現れること。応現。応作おうさ

おう‐か〔‐クワ〕【応化】

[名](スル)時世や環境の変化に応じて変わること。適応。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「応化」の意味・わかりやすい解説

応化
おうか
accommodation

社会の構成員や集団間に起りうる争いが顕在化することを回避するために,相互的に適応しようと努める過程,あるいはその結果をいう。これは意識的に個人の行為様式や,集団の組織形態を変化させ,相互に許容しうるような調整過程をもたらす。

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