志戸桶村(読み)しいーむら

日本歴史地名大系 「志戸桶村」の解説

志戸桶村
しいーむら

[現在地名]喜界町志戸桶しとおけ

喜界島の北部に位置し、東から西にかけて海に面する。北端にトンビ崎がある。島建ては上川ういがーの泉近くのウフグやアタイジであると伝えられ、同所の住居跡から土器・石斧・勾玉などが出土している。平家一門の平資盛らが築いたと伝えるなな城跡があり、資盛は上陸した当地沖名おきな泊の近くの岩陰に神鏡を安置して祀ったという。志戸桶しいー間切のうちで、嘉靖三三年(一五五四)八月二九日の琉球辞令書(孝野武志氏所蔵文書)に「きゝやのしとおけまきりの大くすく」とみえ、「大くすく」(大城)の大屋子に「やくにとミ」のひき(血族)の一人「さわのおきて」が任じられている。「やくにとミ」が謝国富であるとすれば、琉球王国の職名で、一二勢頭座(富は船に付す称で、丸と同じ)の一つ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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