心事(読み)しんじ

精選版 日本国語大辞典 「心事」の意味・読み・例文・類語

しん‐じ【心事】

〘名〙
① 心に思う事柄心中意中
※本朝文粋(1060頃)一三・為左大臣供養浄妙寺願文〈大江匡衡〉「我若向後至大位、心事相諧者」
文明論概略(1875)〈福沢諭吉〉一「試に告ぐ天下の士人、忠義の外に心事はなきや」 〔王炎‐元日書懐詩〕
② 心に思うことと現実
文華秀麗集(818)下・神泉苑九日落葉篇〈嵯峨天皇〉「容華銷歇為秋暮、心事相違多惨悽」 〔謝朓‐新亭渚別范零陵雲詩〕

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デジタル大辞泉 「心事」の意味・読み・例文・類語

しん‐じ【心事】

心に思っている事柄。心中。
作者の―のしらずしらず其文の面に見らるるから」〈逍遥小説神髄
[類語]思い想念思念ねん気持ち感懐感想所懐胸懐心懐胸中心中しんちゅう心情心境感慨万感偶感考え思考思索一存

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普及版 字通 「心事」の読み・字形・画数・意味

【心事】しんじ

心に思うこと。南朝宋・謝霊運〔魏の太子中集の詩に擬す詩、徐幹の序〕少(わか)くして宦(くわんじやう)無く、箕潁(きえい)(箕山・潁水の隠者)の心事り。故に世に仕ふるも、素辭多し。

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