微視的(読み)びしてき(英語表記)microscopic

翻訳|microscopic

精選版 日本国語大辞典 「微視的」の意味・読み・例文・類語

びし‐てき【微視的】

〘形動〙
顕微鏡によって識別できる程度の大きさであるさま。
物事全体としてではなく、個々別々に微細に観察するさま。⇔巨視的
※自然科学的世界像(1938)〈石原純〉一「そこでかやうな統計的状態を巨視的と称し、之に対して個々の対象の状態を微視的と名づけている」

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デジタル大辞泉 「微視的」の意味・読み・例文・類語

びし‐てき【微視的】

[形動]
人間視覚で識別できないほど微細であるさま。顕微鏡的。「微視的世界」⇔巨視的
物事を微細に観察するさま。「微視的にとらえる」⇔巨視的
[類語]近視眼的一面的一方的偏狭管見短見場当たり盲目的ミクロ微小微微細かい小さい微細細微細密緻密ちみつ細か

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「微視的」の意味・わかりやすい解説

微視的
びしてき
microscopic

本来肉眼で見えない微小な物や事柄を形容する言葉。ミクロまたはミクロスコピックともいう。顕微鏡で見られる大きさの物を対象とすることもあるが,通常は物質の構成要素分子原子原子核素粒子などを意味する。これに対し,巨視的という言葉があり,本来は肉眼で見える大きさの物や事柄を形容するが,分子,原子などの多数集合体に対して用いられている。巨視的な対象が古典力学で記述されるのに対し,微視的な対象はしばしば量子力学的取扱いを要する。さらに拡張した意味で,1つの体系についてそれを構成する個々の要素あるいはその挙動をいうときにも微視的という。

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改訂新版 世界大百科事典 「微視的」の意味・わかりやすい解説

微視的 (びしてき)

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岩石学辞典 「微視的」の解説

微視的

対象物質が肉眼で観察できず,顕微鏡的には観察できる場合に用いられる.巨視的(macroscopic)に対比されるものである.

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世界大百科事典(旧版)内の微視的の言及

【ミクロ】より

…〈小さい〉ことを意味するギリシア語に由来する。ここでは英語のmicroscopic(微視的)の省略形として,かつ自然科学の文脈に限って理解することにする。ミクロな視点の取り方は,状況によって多様に変化する。…

※「微視的」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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