デジタル大辞泉
「御花」の意味・読み・例文・類語
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お‐はな【御花】
① 広く植物の花をいうが、観賞用として鉢植えにしたものや、
花瓶にさしたもの、特に
神仏に供える花をいう場合が多い。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)五「お寺の前へ来ると、自己(おいら)がお花を買って往くあひだに、お墓の掃除をして置けといふから」
② 神仏に供える榊
(さかき)、樒
(しきみ)などの
枝葉。
④ 花鰹をいう
女房詞。はなかか。〔女中言葉(1712)〕
※良人の
自白(1904‐06)〈木下尚江〉続「私ア、
骨牌(オハナ)で引っ張られたんです」
⑥
芸者などを呼ぶ代金。また、
祝儀として与える金。花。
花代。
※霜凍る宵(1922)〈
近松秋江〉九「翌日までお花をつけることになるから来てくれるたびに金が入
(い)って」
※談義本・根無草(1763‐69)前「中々定りの
布施(ふせ)もつにては、遊女狂ひお花の
元手」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
御花
おはな
[現在地名]柳川市新外町
新外町の南東端にある旧柳川藩主立花家の別邸。江戸時代には柳川城南西方にあたり、御家中の南西隅に位置していた。御花畠ともよばれた。「柳河明証図会」によれば、二代藩主立花忠茂が遊息所を営み、藩儒安東省庵が集景亭と名付けたものを淵源とするという。しかし元禄一〇年(一六九七)、前年に隠居した三代藩主立花鑑虎が別業を営んで御茶屋と称し、亭名を集景とした。これが現在の御花に連なるものと考えられている(「柳河年表」県史資料五)。ただ、この御茶屋は元来茂庵小路にあり、それを現在の位置に移したという異説もある(柳川史話)。元文三年(一七三八)五月二日、それまで二の丸に居住していた藩主の一家は、鑑虎の築いた別業を修築して移った(旧柳川藩志)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報