御色(読み)おいろ

精選版 日本国語大辞典 「御色」の意味・読み・例文・類語

お‐いろ【御色】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 「いろ(色)」の尊敬語丁寧語
※虎明本狂言・清水(室町末‐近世初)「いやあはせられぬ事は御ざるまひ、おいろがちがふて御ざる」
② 関係する人を敬って、その人の情人や馴染みの遊女などをいう語。
浄瑠璃一谷嫩軍記(1751)四「けふござる奥様といふはな、旦那様が上方でこってりと談じやったお色だはやい」
③ 紅(べに)をいう。もと女房詞。〔女重宝記(元祿五年)(1692)〕
④ 「いろごと(色事)①」の略。
ヤゴ分際(1962)〈藤枝静男〉「女給に『ねえちゃん、おイロしたことある?』と云った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「御色」の意味・読み・例文・類語

お‐いろ【御色】

」また「顔色」の美化語・尊敬語。
べにをいう女性語
「―をつけて、化粧けえけえをして」〈滑・浮世風呂・前〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android