御田植祭[住吉](読み)おたうえまつり[すみよし]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御田植祭[住吉]」の意味・わかりやすい解説

御田植祭[住吉]
おたうえまつり[すみよし]

大阪府大阪市住吉区住吉大社で 6月14日に行なわれる祭り。御田植神事とも,御田(おんだ)ともいう。当日の午前,神館で,植女(うえめ)などが化粧,着衣を施され神酒をいただく粉黛式(ふんたいしき)と戴盃式(たいはいしき)があるが,ともに非公開。午後,本殿神前早苗を授与された植女が,奴(やっこ)の先導で,風流武者,八乙女,稚児,御稔女(みとしめ),替植女(かえうえめ),住吉踊の少女たちなどとともに御田に向かい,御田式となる。芸者が務める植女は田には入らず,30人ほどの替植女に苗を渡し,替植女は,田の東側から苗を植え進める。田には舞台がつくられており,ここで八乙女による田舞や御稔女による神田代舞(みとしろまい)があるほか,舞台と田のあぜで,風流武者行事や田植踊,僧服に赤布を垂らした笠を着け 4人一組で心字形に踊る住吉踊なども行なわれる。国指定重要無形民俗文化財。

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