御法(読み)ミノリ

デジタル大辞泉 「御法」の意味・読み・例文・類語

み‐のり【法】


仏法を尊んでいう語。
法令を尊んでいう語。
あき返しすとの―あらばこそ吾が下衣返したまはめ」〈・三八〇九〉
源氏物語第40巻の巻名。光源氏51歳。紫の上の法華経供養と、その死などを描く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御法」の意味・読み・例文・類語

み‐のり【御法】

[1] (「み」は接頭語)
① 上位の者からの命令、おきて、法令を尊んでいう語。
万葉(8C後)一六・三八〇九「商(あき)変し領(を)すとの御法(みのり)あらばこそ吾が下衣返したまはめ」
② 仏法を尊んでいう語。また、仏事、経文読経など、広く仏教に関する事柄を尊んでいう。
書紀(720)欽明一三年一〇月(寛文版訓)「教(ミノリ)に依て奉持(うけたも)尊敬(たうた)びずといふこと無し」
[2] 「源氏物語」第四十帖の名。光源氏五一歳の三月から秋まで。健康の思わしくない紫上は出家を望むが源氏は許さない。法華経千部供養の法華八講ののち、紫上は衰弱がひどく、八月一四日に病没する。源氏は自失し、夕霧が葬送万端をとりしきる。

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