御崎馬(読み)みさきうま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「御崎馬」の意味・わかりやすい解説

御崎馬
みさきうま

哺乳(ほにゅう)綱奇蹄(きてい)目ウマ科の動物同科の1種ウマの1品種で、宮崎県の都井(とい)岬原産。この地に1697年(元禄10)高鍋藩(たかなべはん)の軍用馬生産の目的で放牧されたウマを祖先とする半野生馬。体高1.3メートルの小格馬で、1953年(昭和28)天然記念物に指定された。

[加納康彦]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の御崎馬の言及

【ウマ(馬)】より

…家畜のウマのほか,ヨーロッパの中・東部にいて18世紀末に絶滅したターパン,ゴビ砂漠の一部に少数が残るプシバルスキーウマの2種が含まれる。ムスタング,カマルグ馬,御崎馬などは家畜のウマが野生化したものである。1雄と数頭の雌およびそれらの子からなる小群ですみ,雄が群れをオオカミなどの敵と戦って守り,草を食べているときは見張り,草がなくなると,別の食事場へ移動させる。…

【都井岬】より

…宮崎県最南端の串間市にある岬。志布志(しぶし)湾東端にあたり,鰐塚(わにつか)山地を中心にした古第三紀に属する厚い砂岩とケツ岩の標高200m内外の山地が,幅約2km,長さ約4kmにわたって海中に突き出ている。岬の周囲は約100mの海食崖に囲まれ,先端の255mの断崖上に都井岬灯台(光達距離37カイリ)がある。また岬の先端に御崎(みさき)神社があり,付近の谷間には3000本をこえるソテツの自生林(特天)がある。…

※「御崎馬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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