御岳(読み)ミタケ

デジタル大辞泉 「御岳」の意味・読み・例文・類語

み‐たけ【御岳/御嶽】

奈良県吉野にある金峰山きんぷせん別名
東京都青梅おうめ市南西部にある山。標高929メートル。山頂御嶽みたけ神社がある。御岳山みたけさん武蔵むさし御岳山
長野・岐阜県境にある御嶽おんたけ、または御嶽おんたけ神社の別名。

うたき【岳】

沖縄地方で、村の中心となる聖地老木の生い茂った森に自然石などがあり、祝女のろが神に祈る場所とされている。おたけ。→斎場せいふぁあ御岳園比屋武そのひゃん御岳石門

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「御岳」の意味・わかりやすい解説

御岳 (みたけ)

高山を意味するタケ(岳,嶽)の尊称で,神のすむ聖なる山岳のことであり,オタケ,オンタケとも呼んでいる。こうした山岳は本来遠くから遥拝するものであったが,山岳修行者の入山と指導あるいは影響を受け,山頂へ登拝するようになり,今日では各地の山々で精進潔斎の後に登山するタケマイリ(岳参り)の習俗が行われている。また高山一般を意味するほか,大和の金峰山(きんぷせん)をはじめ,そこにまつられている蔵王権現勧請(かんじよう)した山々を指してとくに御岳(嶽)山と呼ぶ場合がある。大和の金峰山が金御岳(かねのみたけ)と称され,平安時代には御岳詣(みたけもうで),御岳精進(みたけそうじ)が盛んに行われていたが,山岳信仰における金峰山の地位が高まり確立するに及んで,山岳修行者たちの手によって金峰山信仰は各地に伝えられた。それが大和金峰山に対する国御岳(くにみたけ)であり,木曾御嶽(おんたけ)山,武州御岳山,甲州御岳山などはその代表的な存在である。一方,南島御嶽(おたけ)/(うたき)は山岳信仰として一定の高さが必要であるミタケのより原初的形態といえる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「御岳」の意味・わかりやすい解説

御岳【みたけ】

東京都青梅(おうめ)市西部の山。標高929m。御岳山,武州御岳とも。行基が蔵王権現を勧請したと伝え,山頂の御岳神社徳川家康が江戸城鎮護の社として再建,江戸町人による御岳講が盛んであった。青梅線御岳駅から滝本までバスが通じ,ここからケーブルカーがある。秩父多摩甲斐国立公園東部の行楽地
→関連項目青梅[市]奥多摩

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の御岳の言及

【中之島】より

…列島の北部に位置し,面積は27.5km2で最大。御岳(おんたけ)(979m)を最高点とする火山島で,切り立った海食崖が発達する。西岸の里村に中之島港と村役場支所がある。…

※「御岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android