御在所山(読み)ゴザイショヤマ

デジタル大辞泉 「御在所山」の意味・読み・例文・類語

ございしょ‐やま【御在所山】

三重・滋賀両県境の山。鈴鹿すずか山脈最高峰標高1212メートル。

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日本歴史地名大系 「御在所山」の解説

御在所山
ございしよやま

梅の久保うめのくぼの北方三キロにあり、標高一〇七九・一メートル。への字形の特異な山容物部ものべ川下流域から広く望見でき、古来霊山とされてきた。「五在所山」とも記され、山頂付近の字を五山所という。山頂にある韮生大山祇にろうおおやまずみ神社は大山祇神を主神とし、安徳天皇と平教盛を合せ祀る。明治初年までひじり権現と称し、「土佐州郡志」には「在大久保・大屋鋪両村界之山上、号御在所山、伝云有邪祟人漫入、山伏長学云者始登此山、孫朴木村三之丞以石建社」とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「御在所山」の意味・わかりやすい解説

御在所山
ございしょやま

三重県北部、鈴鹿山脈(すずかさんみゃく)中の主要峰の一つ。標高1212メートル。御在所岳ともいう。近畿日本鉄道湯の山線湯の山温泉駅からバスで御在所ロープウエイ湯の山温泉駅まで10分、2.161キロメートルの長さを誇るロープウェーで山上公園駅まで12分、簡単に山頂に達することができる。山頂付近は平坦(へいたん)な隆起原面が残り、シャクナゲ群落などのある草原が山上公園となっている。伊勢(いせ)湾、琵琶(びわ)湖、アルプス連峰、富士山までを望む展望台バンガローなどがあり、冬はスキー場となる。山頂周辺は花崗(かこう)岩の絶壁が連なり、北斜面にある藤内壁(とうないへき)は日本三大岩場の一つとして知られ、全国からロッククライマーが集まる。鈴鹿国定公園に属す。

[伊藤達雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「御在所山」の意味・わかりやすい解説

御在所山 (ございしょやま)

三重県と滋賀県の境をなす鈴鹿山脈の主峰で,標高1212m。御在所岳と呼ばれることが多い。東の伊勢平野に向かって急斜面をなしているが,山頂付近には平たん面が広く残っている。これは鮮新世初めに形成された準平原の遺物が,その後の急激な地盤運動によって南北方向の山地となって隆起したものである。花コウ岩からなる山体の各所には露岩がみられ,北斜面の藤内壁(とうないへき)などの岩場はロッククライミングの訓練に利用される。冬季には山上で樹氷がみられ,緩斜面はスキー場となる。ニホンカモシカ,モリアオガエルなどが生息し,ヒメシャクナゲなどの植物も豊富で,鈴鹿国定公園の中心となっている。三重県側山麓の湯の山温泉から山頂へロープウェーが通じ,容易に登山できる。
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百科事典マイペディア 「御在所山」の意味・わかりやすい解説

御在所山【ございしょやま】

三重県三重郡菰野(こもの)町西部にある鈴鹿山脈の主峰。標高1212m。鈴鹿国定公園の中心で,平たんな山頂に宿泊施設,展望台がある。登山練習の岩場もあり,スキー場にもなる。山麓の湯の山温泉からロープウェーが通じる。
→関連項目菰野[町]千草街道三重[県]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御在所山」の意味・わかりやすい解説

御在所山
ございしょやま

御在所岳ともいう。三重・滋賀県境にある山。標高 1210m,西側のピークは 1212m。鈴鹿山脈の主峰の1つ。山頂は平坦な隆起準平原面で,山上公園 (草原) となっており,展望台までロープウェーが通じる。サクラやモミジの名所であり,またツクシシャクナゲの群落やニホンカモシカセンター,山上ホテルなどがある。冬はスキー場となり,北斜面にはロッククライミングで知られる藤内壁がある。頂上からの眺望にすぐれ,伊勢湾や遠く日本アルプスも望まれる。東麓に湯ノ山温泉がある。鈴鹿国定公園に属する。

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