精選版 日本国語大辞典 「得手」の意味・読み・例文・類語
え‐て【得手】
〘名〙
① 技芸などで、体得したわざ。「えてに入る(=得意のわざとなる)」
② 技芸などで最も得意とするわざ。そのことに巧みであること。得手吉。得手物。
※風姿花伝(1400‐02頃)七「えての能をして、精励を出せば」
③ 物事を自分の都合のよい方にばかり捉えること。得手勝手。
④ 例のこと、例のもの、例の所など聞き手にそれと通じると思われる物事や人をさしていう。主としてあからさまにいうのをはばかる物事や場合にいう。得手吉。得手物。
⑥ 戸のさるかぎ。戸の栓(せん)。
※雑俳・紀玉川(1819‐25)「得手差て言ふ気女房のはらげ髪」
⑦ 月経をいう。月経のことを猿猴坊ということから転じたものか。
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