徒の人(読み)ただのひと

精選版 日本国語大辞典 「徒の人」の意味・読み・例文・類語

ただ【徒】 の=人(ひと)[=者(もの)

① なみの人。つねの人。常人。古くは、公卿殿上人など高貴な人でない者をさしていう。
※枕(10C終)八八「所の雑色、ただの人の子どもなどにて、殿ばらの侍に、四位五位の司あるが下にうちゐて」
② 専門家に対して、一般の人。
源氏(1001‐14頃)乙女博士の人々は四韻、ただの人は、大臣をはじめ奉りて、絶句作り給ふ」
僧侶に対して、俗人
今昔(1120頃か)二七「僧共など数(あまた)金を打ち、念仏を唱へ、只の人共も多くして来る也けり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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