徐歩(読み)じょほ

精選版 日本国語大辞典 「徐歩」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ほ【徐歩】

〘名〙 (形動タリ)
① しずかにゆっくりと歩くこと。また、そのさま。緩歩
聖徳太子伝暦(917頃か)上「太子自顧其身。調定衣裳。逡巡徐歩。立大臣前
地蔵菩薩霊験記(16C後)二「小僧一人来り玉いしが端正微妙にして徐歩(ヂョホ)として現じ玉ふありさま日の光りの山の端より出る如し」
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四四「路傍草花を観賞しながら徐歩(ジョホ)し去る」 〔春秋左伝‐哀公一一年〕
② 昔、節会(せちえ)などの儀式の際の歩き方の一種で、足を普通に交互に踏み出して、重々しくしずかに歩くこと。練歩に対していう。
延喜式(927)四一「凡為参議已上。差忠一人馳道厳敬徐歩」

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デジタル大辞泉 「徐歩」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ほ【徐歩】

[名](スル)
静かにゆっくりと歩くこと。
「路傍の草花を観賞しながら―し去る時」〈織田訳・花柳春話
昔、節会せちえの際の作法。足を普通に交互に踏み出して静かに重々しく歩く歩き方。

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普及版 字通 「徐歩」の読み・字形・画数・意味

【徐歩】じよほ

しずかに歩む。元・趙孟〔浪陶沙〕詞 今古、齊州 屋、山丘となる (れい)を杖つきて徐(しづ)かにして、洲に立つ 無きの桃、開きてはち しく人をして愁へしむ

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