往なす(読み)イナス

デジタル大辞泉 「往なす」の意味・読み・例文・類語

いな・す【往なす/去なす】

[動サ五(四)]
2から》攻撃を簡単にあしらう。また、自分に向けられた追及を言葉巧みにかわす。「鋭い質問を軽く―・す」
相撲で、急に体をかわして、攻撃に出ている相手の体勢を崩す。「―・されて土俵に手をつく」
和服の襟を後方に押し下げる。襟をぬく。
「グイと―・した襟と」〈虚子俳諧師
去らせる。行かせる。
「そのよせきもない烏帽子の中に、造作をして壁が塗らるるものか、急いで―・せい」〈虎明狂・今参〉
実家に帰す。離縁する。
「気に入らいで―・した嫁」〈浄・宵庚申
ばかにする。悪口を言う。
の貧乏はどうぢゃいなと、一気にわしを―・しくさる」〈滑・大師めぐり〉
[可能]いなせる
[類語]避けるよけるかわらす外すれる外れる受け流す回避忌避敬遠逃避退避退散退去退却避難待避肩透かし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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