当身(読み)あてみ

精選版 日本国語大辞典 「当身」の意味・読み・例文・類語

あて‐み【当身】

〘名〙
柔道の技の一つ。こぶし、ひじ足先などで相手の急所を突き、または打って一時気絶させること。また、そのわざ。当て技。
※評判記・吉原すずめ(1667)上「あなたよりあてみいづるとも、やはらにあへしらふべし」
② あてつけの言動をすること。
※洒落本・富賀川拝見(1782)尾竹屋の段「おたよがかほを見るたびかんしゃくおこる。少しづつあて身になる」
身ぶりでさまざまの人物や物事を表わす芸。
※洒落本・六丁一里(1782)少年国「幇漢府 あてみもつ まねる」
④ (歌舞伎関係者の隠語から) 代金を支払わないで品物を取り寄せたり飲食したりすること。また、代金を他人に払わせること。たかり。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下「そこら中う当身(アテミ)をきめて〈略〉、怨霊に責ぬかれるぜ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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